フウトウカズラ

日本では珍しいコショウ属の植物 フウトウカズラ

フウトウカズラは、日本の中でも関東南部から西に下がっていった地域に自生している植物です。
特に海岸沿いなどに見られ、特徴ある濃い緑の豊かな葉や実が印象的です。
このフウトウカズラは日本では二種類しか生息していないコショウ属の植物で、もう一つはタイヨウフウトウカズラです。

フウトウカズラは葡萄性の植物で林の中にあって、大きな木に巻き付くようにして成長してくという特徴を持っています。
葉は深い緑色をしていて、5センチから8センチ程度の大きさになって、肉が厚めでしっかりとした形をしています。
垂れ下がるようにしてたくさんの葉ができますので、フウトウカズラがまとまって繁殖しているところはうっそうとした雰囲気を与えます。

花は細いペンのような細長い形で、葉の裏側に垂れ下がるように付きます。
色は黄色でかなりたくさんの花が同時期に咲きますので、開化の時期には遠くからでもすぐにフウトウカズラがあると見分けることができます。

薬用に用いられることもあるフウトウカズラ

受粉すると赤いコショウに似た果実を付けます。
食べることもできますが、コショウのような刺激があるわけではないので、コショウとして使うことができないというのが残念なところです。
食用としては、どちらかというと果実よりも葉の方が用いられる傾向にあります。

というのも、葉には独特の香りがありますので、煎じてお茶のように飲むなどの用いられ方がされているところもあります。
また、九州を始めとする日本南部の地域では、葉や茎をお風呂の中に入れて薬用風呂として使われることもあります。
打ち身や打撲、関節炎などに効果があるとされていて、血流の改善や体を温めるなどの働きをします。

薬用として利用されることもある

フウトウカズラは、特に中国で民間薬として利用されることが多い傾向にあります。
葉や茎を服用することによって、関節炎などの症状を抑えることができるとされています。
また、葉や茎をアルコール度の高い薬に浸出することによって、薬用酒として服するという使い方も見られます。

それほど利用範囲が広いわけではありませんが、地域によっては簡単に入手できるということもあって、関節炎などの症状が出た時に重宝される植物となっています。
関東以北に住んでいる人はほとんど見かける機会もありませんし、漢方薬などの形で販売されていることもあまりありませんので、なじみの薄い植物でしょう。
しかし、その有用性は生息地域では広く認められています。

かなり古くから日本でも活用されてきた薬用植物ですので、その効果を再確認して、何かの時に活用してみるのも良いでしょう。
自然の力で優しく症状を緩和する助けになります。