ヒシ

日本全国の水辺によく見られる水生植物

日本は水が豊かな国ですので、豊富な水生植物が見られますが、中でもこのヒシはとても多く繁殖している植物です。
日本全国の池や沼、小さな水辺に生えていることが多く、水辺一杯に繁殖しているというところも少なくありません。

ヒシの特徴は水深2メートルくらいのところに生えていて、水の底に根を張るということです。
水辺でよく見かける他の水生植物としてはホテイアオイが挙げられますが、ホテイアオイの場合は水底に根を張ることがありませんので、ヒシとは異なる特徴を持っています。

ヒシの花は白い可憐なもので、中心に黄色のめしべ付けます。
この花は一日花ですのでとても寿命が短く、季節は夏が一般的です。

花が終わると水中に果実をつけて、3センチから5センチ程度の丸い実となります。
この実は食べることができ、秋の時期にはこの果実を求めて水辺に入る人もいます。

強壮効果に優れるヒシの実

ヒシの実はたんぱく質が20パーセント、デンプンが50パーセントと、とても栄養豊かなものですので、強壮効果があるとされ昔から盛んに食用に供されてきました。
秋の時期にはたくさんの水辺で実をつけますし、簡単に取れますので、昔は子供などが水辺に入って取って食べるという光景が見られたようです。
健康維持という面からもヒシの実は効果がありますので、現在でも食用に用いられることがあります。

植物ステロールやタンニン類が豊富に含まれている果実でもありますので、様々な健康効果が期待できるというのもこのヒシの実の特徴となっています。
味はそれほどおいしいというものではありませんが、癖があるわけでもないので、そのまま生食したりゆでたり蒸したりして食べることができます。

生薬としても活用されることのあるヒシの実

ヒシの実は、生薬としても活用されていて、いくつかの漢方薬の原料として用いられています。
汎用生薬としての分類に入っていて、やはり滋養強壮などの効果があるとされています。

中国や朝鮮半島でもやはり薬用植物として用いられることがあり、果実をそのまま食べたり、生薬として利用されたりしています。
簡単に入手できるというのが、このヒシの実の良いところで、健康効果を期待して様々な形で食べられる、もしくは服用されています。

現在日本では、一部で生薬として用いられているのみで、昔のように果実を食用として用いるということはほとんどありませんが、一部の農村ではきれいな水辺に繁殖しているものが食用として活用されています。
栄養価が非常に高く、健康にも良いものですので、もう一度どこでも簡単に手に入れられるヒシの実の実用性を見直して有効活用することができるかもしれません。