ハリグワ

とがった葉が特徴的なクワの木

ハリグワは中国が原産の木で、高さが8メートルほどにもなる高い樹木です。
葉は縁に針のようなとげができることがあり、それがハリグワという名称につながったとされています。
日本ではあまり一般の家などに植えられているケースは多くなく、農家などで栽培されていた過去がある程度です。

というのも、このハリグワの葉はカイコが食べることができるものですので、養蚕家がカイコの食料を準備するために、中国などから木を調達してきたという歴史があるからです。
日本ではそれほど養蚕用以外には用いられてきませんでしたが、実は様々な効果があるとされていて、中国などでは薬用の原料を取るために、このハリグワが計画的に栽培されているケースもあります。

果実は食用にもなる

クワの実は食用として利用することができて、よく果実酒にされますが、やはりこのハリグワの実も食用しても用いることができます。
特に果実酒として利用すると、独特の香りがあって味わいのあるお酒ができるため、根強いファンが今でも多くいます。
ハリグワは雄株がほとんどの割合を占めるということで、雌株を入手して一緒に植えないと実ができないという制約がありますが、その不便さを持って余りあるほどの魅力ありますので、もし結実するハリグワがあるようであれば、実を無駄にすることがないようにしましょう。

現在はかなり本数も少なくなっていますので、日本国内ではなかなかハリグワの実を得ることは難しいですが、地方によっては養蚕をしてきた過去から、まとまって生息しているところもあります。
上手にハリグワを探して、有効活用したいものです。

様々な薬用効果を発揮するハリグワ

日本ではそれほどの勢いはありませんが、ハリグワは原産地である中国では主に薬用として用いられてきました。
たとえば、樹皮を用いて腰痛や打撲傷などの治療に活用して、外用薬として長年人々の間で流通してきました。
また、内服薬としての活用も盛んになされていて、婦人病の軽減などに使用されることもあります。

丈夫な繊維質の樹皮の性質を活用して、紙の原料としたり縄をよったりするのにも使われるケースもあります。
さらに、硬い材質をしている幹の部分を家具などに用いるという方法もあります。

このように、ハリグワは内用薬としても外用薬としても使われてきた過去があって、薬用原料として有用な植物であることが分かります。
また、食用、特に果実酒としての利用は日本でもなされていて、上質の果実の使い道は多いと言えるでしょう。
それほどたくさんの本数があるわけではありませんが、用途の広い樹木ですので、絶えることなく様々な場所で栽培されてきました。