バクチノキ

興味深い名前の由来を持つバクチノキ

バクチノキは、千葉県より南部から九州一帯にかけて生えている樹木です。
高さは15メートルほどになることもあり、時に幹の太さが1メートルを超える木もあって、かなり大きく成長する木の一つです。

このバクチノキという名称の由来は非常に興味深く、ばくち打ちが身ぐるみはがされてみじめな姿をしているかのように見えるということから、バクチノキと名づけられたとされています。
というのも、この木の樹皮は灰褐色をしていますが、ところどころこの樹皮がはがれて、黄色の肌が見えていて、その様子がとても哀れなばくち打ちの姿に似ているからです。
言われてみると、確かにその様子はなんとなくさみしくみじめな様子が見え、バクチノキという名前の由来の雰囲気が伝わってきます。

キョウニン水としても利用されてきたことがあるバクチノキ

このバクチノキの葉は、プルナシンやプルラウラシンという青酸配糖体を豊富に含んでいます。
そのため、この葉っぱを切ったりもんだりすると、青酸臭もしくはアーモンドや杏仁の香りがします。
今はほとんど使われることがありませんが、この葉と枝を水蒸気で蒸留してキョウニン水を作っていました。

正確にはキョウニン水ではないため、販売される時にはバクチ製キョウニン水として売られていたという過去があります。
咳を鎮めたり痰を切ったりするのに有効とされていて、キョウニン水の代用品としてかなり広い範囲で販売され使用されていました。

さわやかな香りと独特の風味があって、いかにも薬用植物という感じがします。
現在ではほとんどキョウニン水として使用されることはありませんが、民間療法の一つとして葉を煎じて飲んだり、薬用風呂に用いたりすることがあります。

また、夏の終わりごろにはたくさんの細かな白い花が集まってできた総状花序を形成して、3センチほどの大きさとなります。
その様子はとてもきれいで見ごたえがありますので、観賞用の樹木として自宅の庭に植えるという人もいます。
夏の終わりの雰囲気にぴったり合った花の様子ですので、一斉に咲くと季節の移り変わりを感じさせる独特の雰囲気を作り出します。

外国でも比較的ポピュラーな樹木

バクチノキと同種のセイヨウバクチノキはヨーロッパなどで、庭園用の樹木として人気があり、様々な地域で植えられえている様子を見ることができます。
栽培が比較的簡単ですし、とても高く成長して安定感のある樹木となりますので、庭園樹としてよく用いられているのです。

花も季節によってかれんな光景を見せますので、庭にあると雰囲気がかなり変わります。
日本だけでなく外国でも見かける木となっていて、知名度が高いのが特徴です。